ボーカル処理プラグインのおすすめ10選|歌ってみた向けに目的別で比較【2026年】

ボーカル処理プラグインは、EQ・コンプ・ディエッサー・リバーブなど、歌の仕上げに使う処理を1つにまとめたソフトです。歌ってみたで「何をどの順番でかければいいか分からない」ときの下地作りに向いています。

ここでは、iZotope Nectar 4の3つのエディションに加えて、sonibleのprime:vocalとsmart:chainを、歌ってみたのボーカルを手早く整えるという目的で比べています。

この一覧は、ボーカル処理プラグイン10製品をAIの下地作り・録音の整え・細かい調整・ピッチ補正・ハモリの4項目で比べたものです。点は「目的に対してどれだけ優れているか」を項目ごとの条件に当てはめて決めていて、根拠はメーカー公式の情報です。価格は点数に含めていません。

※本ページはアフィリエイトプログラムを利用しています。価格は確認日時点のもので、変動する場合があります。

目的別のおすすめ

  • ボーカル処理を一通りそろえたいなら:Nectar 4 Standard(ランクA)— AIの下地作りに加えて各処理を直接触れ、Melodyne essentialも付いてきます。
  • 自宅録音の部屋鳴りやノイズが気になるなら:prime:vocal(ランクB)— ノイズや部屋の響きの除去と音の整えを、1本でまとめてできます。
  • オケも含めてミックス全体を整えたいなら:smart:chain(ランクB)— 8つのAI処理と、曲全体の音量の自動調整があります。
  • まずAIに任せてみたいなら:Nectar 4 Elements(ランクC)— 手ごろな価格でVocal Assistantを使えます。

ランクのティアリスト

ランクは、メーカー公式の機能・仕様をもとにした評価で、音質の優劣ではありません。同じ段の中は、点数の高い順です。根拠は評価の付け方にあります。

評価項目ごとのティア表

総合のランクが同じでも、項目ごとに強みは違います。表の見出しを押すと、その項目のランクが高い順に並べ替えられるので、ほしい機能で選ぶときに使ってください。

製品総合AIの下地作りボーカル処理をAIがまとめて作ってくれるか録音の整え自宅録音のノイズや部屋の響きへの対処細かい調整AIの結果を自分で作り込めるかピッチ補正・ハモリ音程の補正やハモリ作り
iZotopeNectar 4 AdvancedS4.6S自動音量もBゲートS個別プラグインSMelodyne付属+ハモリ
iZotopeNectar 4 StandardA4.0Aかぶり軽減もBゲートAモジュール操作SMelodyne付属+ハモリ
soniblesmart:chainB3.2AAI+自動音量Bゲート・響き抑制A8つの処理を操作Cなし
sonibleprime:vocalB2.8BAIで整えるSノイズ・響き除去C調整つまみCなし
iZotopeNectar 4 ElementsC2.0BアシスタントCStandard以上CつまみのみCStandard以上
Minimal AudioEvokeC2.0CなしC記載なしBエフェクト+モジュレーションA補正+4声ハモリ
Pulsar AudioPulsar Vocal StudioC2.0CなしBディエッサー・ゲートA処理を直接操作Cなし
WavesVocal RiderC1.6C音量の自動調整C記載なしCつまみのみCなし
WavesCLA VocalsC1.2CなしC記載なしCフェーダー6本Cなし
WavesMaserati VX1C1.2CなしC記載なしCつまみのみCなし

列の見出しを押すと、その項目で並べ替えられます(もう一度押すと逆順)。各マスは、その項目の点(1〜5点)を、5点=S・4点=A・3点=B・2点以下=Cで表したものです。「—」は点のない項目です。メーカー公式の機能・仕様での評価で、音質の優劣ではありません。点の付け方は評価の付け方にあります。

点数順の主な製品

この比較で点数が高い順に、最大9製品(シリーズは1つにまとめています)を並べています。画像はメーカー公式のプレス用画像で、ない製品は製品名のカードを表示しています。全体の順位とランクの根拠は、下のティア表と各製品のページにあります。

S4.2点以上A3.4点以上B2.6点以上C2.6点未満点数の付け方

ボーカル処理プラグインの選び方

ボーカル処理プラグインは、いくつもの処理を1本にまとめたものの図
図:SoundBounty

1本でどこまで済ませたいか

ボーカル処理プラグインは、EQ・コンプ・ディエッサー・リバーブなど、ボーカルに必要な処理をまとめたものです。1本で仕上げまで済ませたいのか、下ごしらえだけ任せてあとは自分で調整したいのかで選ぶものが変わります。

AIの提案があるか

AIが声を聞いて処理の設定を提案してくれる製品なら、ミックスに慣れていなくても出発点を手早く作れます。提案をそのまま使うのではなく、そこから好みに合わせて調整するのが上手な使い方です。

録音の整え(ノイズ・響き)まで含むか

エディションによっては、ノイズや部屋の響きを減らす処理も入っています。自宅録音で響きが気になる人は、その機能があるものを選ぶと別のソフトを用意せずに済みます。

使い方は「歌ってみたMIXのプラグインの順番」で解説しています。

製品ごとのひとこと

iZotope Nectar 4(Nectar 4 Elements C・Nectar 4 Standard A・Nectar 4 Advanced S)

iZotopeの「Nectar 4」は、EQ・コンプ・ディエッサーなど、ボーカルに必要な処理をまとめたプラグインです。AIが声を聞いて設定を提案します。Elements・Standard・Advancedの3つのエディションがあります。

iZotope Nectar 4 Elementsの画面
画像:iZotope公式プレスキットより

smart:chain(ランクB)

EQ・コンプ・耳障りな響きを抑える処理・ゲート・音量の自動調整・サチュレーションなど、8つのAI処理を1本にまとめたチャンネルストリップです。複数トラックの音量バランスを曲全体で自動調整する機能もあります。ボーカルだけでなく、オケも含めたミックス全体の下地をAIで手早く作りたい人に向いています。

sonible smart:chainの画面

prime:vocal(ランクB)

ボーカル専用に学習したAIで、ブーンという音や機械音、部屋の響きなどを取り除き、音のバランスと強弱を整えるソフトです。単体アプリとARAプラグイン(ベータ版)で使えます。部屋鳴りやノイズの多い自宅録音の歌を、ミックスの前に1本でまとめて整えたい人に向いています。

sonible prime:vocalの画面
画像:sonible公式プレスキットより

Evoke(ランクC)

歌を分解して作り直す「リシンセシス」で、リード・ハモリ・声質の加工を作るMinimal Audioのボーカル用エフェクトです。ピッチ補正(ハードチューン風も含む)、最大4声のハモリ、15種類のキャラクターモードが入っています。歌からハモリや、いまどきの加工した声を、手早く作りたい人に向いています。

Pulsar Vocal Studio(ランクC)

コンプ・EQ・サチュレーション・ディエッサー・ゲート・リバーブ・ディレイなど、ボーカルのミックスに必要な処理を1つにまとめたPulsar Audioのプラグインです。11種類のFXモードと80以上のプリセットがあります。ボーカルのミックスに必要な処理を、1つのプラグインで直接触りながら作りたい人に向いています。

Vocal Rider(ランクC)

目標の音量を決めておくと、歌の音量を自動で上げ下げしてそろえてくれるWavesのプラグインです。コンプレッサーで強くつぶさなくても音量を安定させられ、結果はオートメーションとして書き込めます。歌の音量のばらつきを、コンプで強くつぶさずに整えたい人に向いています。

CLA Vocals(ランクC)

ミキサーのChris Lord-Algeが好むボーカルの処理6つを、フェーダーで加減できるようにまとめたWavesのプラグインです。低音・高音・コンプ・リバーブ・ディレイ・ピッチの6つを、それぞれ3つの種類から選べます。ミキシングの経験が少なくても、フェーダーを動かして手早く歌の雰囲気を作りたい人に向いています。

Maserati VX1(ランクC)

ミキサーのTony Maseratiと作った、ボーカル用のプラグインです。3つのContour(雰囲気の違う処理)を選び、コンプ・低音と高音・ディレイとリバーブを少ないつまみで加えられます。つまみの少ない操作で、ボーカルの空間と厚みを手早く作りたい人に向いています。

よくある質問

Q. ボーカル処理プラグインだけでミックスできますか?

ボーカルの処理はほぼ1本で済ませられます。ただし、オケ(伴奏)との音量バランスや、全体の音量の仕上げは別の作業です。

Q. プリセットを使っても大丈夫?

大丈夫です。プリセットは出発点として便利です。声や録音環境は人によって違うので、プリセットを選んだあとに、こもり・刺さり・音量の揺れなどを少しずつ調整してください。

Q. ディエッサーやリバーブは別に買うべき?

ボーカル処理プラグインに入っていれば、まずはそれで十分です。より細かく調整したくなったら、専用のプラグインを足していくと無駄がありません。

点数の付け方

点数の付け方(ボーカル処理プラグイン)
項目使う数値5点4点3点2点1点
AIの下地作りボーカル処理をAIがまとめて作ってくれるかAIのアシスタントに加え、オケとのかぶり軽減と自動の音量調整があるAIのアシスタントとオケとのかぶり軽減AIのアシスタントのみ音量の自動調整など、一部の処理だけを自動で行うAIや自動で処理を提案・調整する機能がない
録音の整え自宅録音のノイズや部屋の響きへの対処ノイズと部屋の響きをAIで取り除ける—ゲートや耳障りな響きを抑える処理がある—ノイズや響きへの対処の記載がない
細かい調整AIの結果を自分で作り込めるか各処理を直接操作でき、個別のプラグインとしても使えるコンプ・EQ・ディエッサー・リバーブなどを直接操作できる複数のエフェクトやモジュレーションを操作できる(コンプ・EQなど個別の内訳は確認できない)少ないつまみで調整するだけ—
ピッチ補正・ハモリ音程の補正やハモリ作りピッチ補正ソフト(Melodyne essential)が付属し、ハモリも加えられるピッチ補正とハモリの機能の両方が、製品の中に入っているハモリや声の重ねを加えられる—ピッチ補正やハモリの機能がない

歌ってみたのボーカルを、ミックスできる状態まで手早く整えるという目的に対して、どれだけ優れているかを項目ごとに1〜5点で決めています。点は上の表の条件に当てはめて付け、ランクを出す平均では「AIの下地作り」を2倍の重さで数えています。根拠はメーカー公式の情報です。音質やCPU負荷は実際に測っていないため点数には含めず、専門誌のレビューを記事の中で参考として紹介しています。価格は点数に含めません。メーカーや販売店の説明で確認できない機能は、ないものとして点数を付けています。 表の「OBS(配信)」は、配信ソフトOBS Studioで使えるVST2形式が公式ページに書かれているか(○)です。OBSはVST3形式に対応していません。点数には含めていません。

点数とランクの考え方は「評価の付け方」にまとめています。製品は順に追加していきます。

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