EQプラグインのおすすめ15選|歌ってみた向けに目的別で比較【2026年】

EQ(イコライザー)は、音の低い・高い成分のバランスを整えるプラグインです。歌ってみたのミックスでは、こもりを取る、耳に痛い帯域を抑える、オケと声のかぶりを減らすといった場面で必ず使います。

最近のEQは、音量に応じてかかり方が変わる「ダイナミックEQ」や、解析して自動で設定する機能を持つものが増えています。ここでは、そうした機能の有無を公式情報で比べています。

この一覧は、EQプラグイン15製品を問題の帯域への対処・手早さ・ステレオ処理の3項目で比べたものです。点は「目的に対してどれだけ優れているか」を項目ごとの条件に当てはめて決めていて、根拠はメーカー公式の情報です。価格は点数に含めていません。

※本ページはアフィリエイトプログラムを利用しています。価格は確認日時点のもので、変動する場合があります。

目的別のおすすめ

  • 1本で何でもこなしたいなら:Pro-Q 4(ランクS)— ダイナミックEQ・スペクトル処理・EQマッチ・サラウンドまで入っています。
  • EQに慣れていないなら:smart:EQ 4(ランクA)— AIがバランスを自動で整えてくれるので、そこから微調整できます。
  • 歯擦音やアタックだけを抑えたいなら:SplitEQ(ランクA)— アタックと伸びる音を分けてEQできます。
  • 無料でダイナミックEQを試すなら:TDR Nova(ランクA)— 無料でダイナミックEQが使えます。

ランクのティアリスト

ランクは、メーカー公式の機能・仕様をもとにした評価で、音質の優劣ではありません。同じ段の中は、点数の高い順です。根拠は評価の付け方にあります。

評価項目ごとのティア表

総合のランクが同じでも、項目ごとに強みは違います。表の見出しを押すと、その項目のランクが高い順に並べ替えられるので、ほしい機能で選ぶときに使ってください。

製品総合問題の帯域への対処こもり・耳に痛い音などを狙って抑える力手早さ設定を速く決める仕組みステレオ処理中央と左右の広がりなどを分けて処理できるか
FabFilterPro-Q 4S4.5Sダイナミック+スペクトルAEQマッチ+補助AM/S+サラウンド
soniblesmart:EQ 4A4.0AダイナミックSAIで自動補正BM/S
MeldaProductionMAutoEqualizerA3.8BリニアフェイズA自動EQ+マッチSM/S・左右別・サラウンド
Plugin Alliancebx_digital V3A3.8AダイナミックBAuto-SoloAM/S+左右別
EventideSplitEQA3.5Aアタック/響き分離CアナライザーAL/R+M/S
Slate DigitalInfinity EQ 2A3.5AダイナミックCアナライザーAM/S+L/R
Tokyo Dawn RecordsTDR NovaA3.5AダイナミックCアナライザーAM/S+左右別
DMG AudioEQuilibriumA3.5B32バンド+リニアフェイズBアナライザー+AutolistenSM/S・左右別・サラウンド
WavesF6B3.0AダイナミックC記載なしBM/S
MeldaProductionMEqualizerB2.8C6バンドCアナライザーSM/S・左右別・サラウンド
SoundtheoryGullfossB2.8B自動で音の山谷を調整A自動EQ+サイドチェインC記載なし
SonnoxOxford Dynamic EQC2.5AダイナミックC記載なしC記載なし
Tokyo Dawn RecordsSlickEQC2.3C3バンドCオートゲインBM/S
Universal AudioPultec Passive EQ CollectionC1.5C少ないバンドC記載なしC記載なし
SonnoxOxford EQC1.5C5バンドC記載なしC記載なし

列の見出しを押すと、その項目で並べ替えられます(もう一度押すと逆順)。各マスは、その項目の点(1〜5点)を、5点=S・4点=A・3点=B・2点以下=Cで表したものです。「—」は点のない項目です。メーカー公式の機能・仕様での評価で、音質の優劣ではありません。点の付け方は評価の付け方にあります。

点数順の主な製品

この比較で点数が高い順に、最大9製品(シリーズは1つにまとめています)を並べています。画像はメーカー公式のプレス用画像で、ない製品は製品名のカードを表示しています。全体の順位とランクの根拠は、下のティア表と各製品のページにあります。

無料ではじめるEQプラグイン

お金をかけずに試したい方や、はじめての1本を探している方は、無料で使える製品から始められます。無料の範囲や条件は、各製品のページで確認してください。

  • TDR Nova(ランクA・無料、上位版のGEは有料):無料でダイナミックEQを使ってみたい人。
  • MEqualizer(ランクB・無料):まずは無料で、アナライザー付きのEQを使ってみたい人。
  • SlickEQ(ランクC・無料、上位版のGEは有料):無料で、手早くEQをかけつつ、アナログ機材らしい色付けも足してみたい人。
S4.2点以上A3.4点以上B2.6点以上C2.6点未満点数の付け方

EQプラグインの選び方

EQでできることの図
図:SoundBounty

何のためにEQを使うか

EQは音の高い・低いの成分を増やしたり減らしたりする道具です。こもりを取る、耳障りな響きを抑えるなどの「直す」目的と、音を明るくするなどの「作る」目的があります。歌ってみたでは、まず直す目的で使いやすいものを選ぶのがおすすめです。

自動で提案してくれるか

AIが音を聞いて、どこを削ればいいかを提案してくれる製品があります。どの周波数をいじればいいか分からない人は、提案機能があるものから始めると迷いにくくなります。

音に合わせて動くEQ(ダイナミックEQ)

決まった量を常に削るのではなく、特定の音が大きくなったときだけ削るのがダイナミックEQです。歯擦音や、ときどき出るこもりを自然に抑えられるので、ボーカルに便利です。

使い方は「ボーカルEQのかけ方」で解説しています。

製品ごとのひとこと

Pro-Q 4(ランクS)

最大24バンドのEQで、ダイナミックEQ・スペクトラル・ダイナミクス、リニアフェイズ/ゼロレイテンシー/Natural Phaseの切り替え、EQマッチなどを1本にまとめた製品です。1本のEQでミックスからマスタリング、問題のある帯域の処理まで幅広くこなしたい人に向いています。

FabFilter Pro-Q 4の画面
画像:FabFilter公式プレスキットより

smart:EQ 4(ランクA)

AI(smart:filter)が選んだプロファイルに合わせて音のバランスを自動で整えるEQです。複数トラックの音のかぶり(マスキング)を減らす機能もあります。EQの設定に慣れていなくて、まず自動でバランスを整えてから微調整したい人に向いています。

sonible smart:EQ 4の画面
画像:sonible公式プレスキットより

MAutoEqualizer(ランクA)

トラックを解析して、目標の音に近づくようにバンドを自動で設定するEQです。リニアフェイズ版(MAutoEqualizerLP)も含まれています。お手本の音に近づけるEQ設定を、自動で作ってから調整したい人に向いています。

MeldaProduction MAutoEqualizerの画面

bx_digital V3(ランクA)

Mid/Sideで使えるEQの先駆けとして知られる、Brainworx(Plugin Alliance)の11バンドEQです。V3でダイナミックEQ、比例Qのフィルター、変えたバンドだけを聞くAuto-Soloが加わりました。ミックスのまとめやマスタリングで、M/Sや低音のモノラル化まで細かく整えたい人に向いています。

Brainworx bx_digital V3の画面
画像:Plugin Alliance公式サイトの製品画像より

SplitEQ(ランクA)

音を「アタック(トランジェント)」と「伸びる音(トーナル)」に分けて、それぞれに別のEQをかけられる製品です。L/R・M/Sのパンニングもそれぞれ設定できます。歯擦音やアタックだけを抑える、響きだけを持ち上げるなど、ふつうのEQではできない処理をしたい人に向いています。

Eventide SplitEQの画面
画像:Eventide公式プレスキットより

Infinity EQ 2(ランクA)

ダイナミックフィルターとMid/Side・Left/Right処理、スペクトラムアナライザーを備えたパラメトリックEQです。アナログ風の形のフィルターで、ダイナミックEQやM/S処理まで使いたい人に向いています。

Slate Digital Infinity EQ 2の画面

TDR Nova(ランクA)

各バンドにダイナミクス処理を持つ、無料のパラレル・ダイナミックEQです。マルチバンドコンプやワイドバンドのコンプとしても使え、スペクトラムアナライザーも入っています。無料でダイナミックEQを使ってみたい人に向いています。

Tokyo Dawn Records TDR Novaの画面
画像:Tokyo Dawn Labs公式サイトの製品画像より

EQuilibrium(ランクA)

最大32バンド、リニアフェイズを含む位相の選択、名機をモデルにした回路、M/S・サラウンド対応を備えた、マスタリング向けの高機能EQです。ミックスの仕上げやマスタリングで、位相やM/Sまで細かく管理したい人に向いています。

F6(ランクB)

6つのバンドそれぞれで、音が大きくなったときだけEQがかかるダイナミックEQです。外部サイドチェインとMid/Sideの処理にも対応しています。歌が張ったときだけ耳に痛い帯域を抑えるなど、場面ごとに変わる問題を直したい人に向いています。

Waves F6 Floating-Band Dynamic EQの画面

MEqualizer(ランクB)

6バンドの無料EQです。各バンドで7種類のフィルターを選べ、チューブのサチュレーションも入っています。まずは無料で、アナライザー付きのEQを使ってみたい人に向いています。

MeldaProduction MEqualizerの画面
画像:MeldaProduction公式サイトの製品画像より

Gullfoss(ランクB)

聴こえ方のモデルをもとに、音を聴き取って自動でバランスを整える「賢いEQ」です。つまみは少なく、明瞭さや定位感を短時間で調整できます。EQの細かい操作が苦手でも、ミックスやボーカルの明瞭さを手早く整えたい人に向いています。

Oxford Dynamic EQ(ランクC)

音量に応じて効くダイナミックEQです。上向き・下向きの両方のコンプレッションとエクスパンションに対応し、内部と外部のサイドチェインを使えます。歌のサ行や低音の共振など、出たときだけ気になる帯域を、透明感を保ったまま抑えたい人に向いています。

SlickEQ(ランクC)

3バンド+ハイパスで、4つのEQモデルと5種類の出力段の質感を選べる無料のEQです。使いやすさと音の温かみを重視して作られています。無料で、手早くEQをかけつつ、アナログ機材らしい色付けも足してみたい人に向いています。

Pultec Passive EQ Collection(ランクC)

真空管のEQの定番「Pultec」の3機種(EQP-1A・MEQ-5・HLF-3C)を再現したUAのプラグインです。低音・中音の色付けや、昔風のフィルターの効果に向いています。低音の太さや中音のつやなど、ビンテージのEQの色を足したい人に向いています。

Universal Audio Pultec Passive EQ Collectionの画面

Oxford EQ(ランクC)

有名なミキシングコンソールをもとにした、5バンドのパラメトリックEQです。4つのタイプを切り替えて、補正にも音作りにも使えます。素直で上品な音のEQを、ボーカルやミックス全体に使いたい人に向いています。

よくある質問

Q. 無料のEQでも十分ですか?

この比較では、MEqualizerとTDR Novaが無料です。基本的な調整には十分使えます。自動の提案や細かい表示がほしくなったら有料のものを検討してください。

Q. DAW付属のEQと何が違う?

付属のEQでも基本の調整はできます。有料のEQは、画面の見やすさ、自動の提案、ダイナミックEQなど、作業を速く・正確にする機能が充実しています。

Q. ボーカルにEQをかける順番は?

一般的には、不要な低音や響きを削るEQを先に、音を整えるコンプをそのあとに置きます。決まりではないので、聞きやすくなる順番を試してみてください。

点数の付け方

点数の付け方(EQプラグイン)
項目使う数値5点4点3点2点1点
問題の帯域への対処こもり・耳に痛い音などを狙って抑える力ダイナミックEQに加え、帯域の中の特定の周波数だけに反応する処理があるダイナミックEQ(音量に応じてかかる)か、アタックと伸びる音を分けて処理できるバンド数が多い、またはリニアフェイズなど処理の質を選べる静的なEQ少ないバンドの静的なEQ—
手早さ設定を速く決める仕組みAIが音に合わせてバランスを自動で整え、トラック間のかぶりも減らせる自動のEQ設定かEQマッチに加え、ほかの補助があるEQマッチなど、補助が1つあるアナライザー(音の見える化)のみ補助の記載がない
ステレオ処理中央と左右の広がりなどを分けて処理できるかM/S・左右別・サラウンドに対応M/Sに加えて、左右別かサラウンドに対応M/Sのみ—公式ページに記載がない

ミックスでボーカルやオケの音のバランスを整えるという目的に対して、どれだけ優れているかを項目ごとに1〜5点で決めています。点は上の表の条件に当てはめて付け、ランクを出す平均では「問題の帯域への対処」を2倍の重さで数えています。根拠はメーカー公式の情報です。音質やCPU負荷は実際に測っていないため点数には含めず、専門誌のレビューを記事の中で参考として紹介しています。価格は点数に含めません。メーカーや販売店の説明で確認できない機能は、ないものとして点数を付けています。 表の「OBS(配信)」は、配信ソフトOBS Studioで使えるVST2形式が公式ページに書かれているか(○)です。OBSはVST3形式に対応していません。点数には含めていません。

点数とランクの考え方は「評価の付け方」にまとめています。製品は順に追加していきます。

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