FLUX::「Ircam HEar」とは?特徴・使い方・おすすめの人

※本記事はアフィリエイトプログラムを利用している場合があります。価格は確認日時点のもので、変動する場合があります。

FLUX::の「Ircam HEar」を紹介します。メーカーと国内代理店の公式情報をもとに、何ができる製品か、どう使うか、どんな人に向くかをまとめました(点数評価は付けていません)。

Faithful binaural reproduction of a stereo mix or a full surround mix with up to 16 channels

—— FLUX::公式サイトより(原文)

目次

Ircam HEarはどんな製品?

Ircam HEar(IRCAM HEar)は、ステレオやサラウンドのミックスを、普通のステレオヘッドホンで聴けるようにするバイノーラル・エンコーディングのプラグインです。フランスの音響研究機関 IRCAM の技術をもとに FLUX:: が出しています。スピーカーで再生したときに起きるさまざまな現象をモデル化して、ヘッドホン上に再現します。

最大 16 チャンネルの入力に対応し、Dolby Atmos のモニタリングにも対応します。国内代理店は 7.1.2 までのイマーシブ・トラックをヘッドホンで再現できると紹介しています。サラウンドのスピーカー環境がない場合に、サラウンドミックスの確認に使うかもしれません。

仕組みは、ダミーヘッド(KEMAR)による HRTF(頭部伝達関数)の測定をもとにしたフィルターです。モノの信号に左右の HRTF フィルターをかけると、音がどの方向から来るかという印象を作れるという、バイノーラル合成の基本にもとづきます。

処理後の信号はヘッドホンで聴くためのもので、ステレオスピーカーで鳴らす用途には設計されていません。価格は 99 ドルです。

最大 16 チャンネルと Dolby Atmos

ステレオからサラウンドまで、最大 16 チャンネルの入力をバーチャル・スピーカーに送れます。Pro Tools HD の 7.1.2/7.0.2 の Dolby Atmos バスにも対応します。

Space プリセット

わずかに色づけの違う空間のプリセットが用意されています。聴き比べて好みの環境を選べます。

ルーティング・マトリクス

DAW のトラックからの入力と、内部のバーチャル・スピーカーの出力の対応を、表で見て設定できます。

Speaker Mode

エミュレートするスピーカーの構成を選べます。ステレオから多チャンネルまで、素材に合わせた設定ができます。

Speaker Width

バーチャル・スピーカー間の幅を角度で調整します。公式の初期値は 60 度とされ、ステレオイメージを狭くも広くもできます。

Angle Shift

リスナーとバーチャル・スピーカー中央のあいだの角度を変えて、左右のバランスの印象を調整できます。初期値は 0 度です。

KEMAR による HRTF

ダミーヘッドによる測定にもとづくフィルターを使っています。個人の耳の形によって聞こえ方が変わる可能性はあります。

仕様

項目内容
対応OSWindows 10/11(64bit)、macOS 10.14.6 以降(Apple Silicon 対応)
ライセンスiLok.com のアカウントが必要(iLok USB キーは不要)
グラフィックWindows は OpenGL 2.0 に対応したグラフィックカードが必要
種類バイノーラル・エンコーディング(バーチャルスピーカー)
チャンネル数最大 16 チャンネル(Dolby Atmos 対応)
対応レイアウト7.1.2 まで(国内代理店ページ)
Speaker Width 初期値60 度
Angle Shift 初期値0 度
AAX DSP非対応(Ircam シリーズ)

入っているもの・動作環境

  • Windows 10/11(64bit)、macOS 10.14.6 以降
  • iLok.com アカウントによるライセンス認証
  • Space プリセット、ルーティング・マトリクス

使い方

  1. 公式ショップの体験版を入れ、iLok で認証します。
  2. ヘッドホンを用意し、モニター用のバスまたはマスターに Ircam HEar を挿します。
  3. Speaker Mode で、ミックスのチャンネル構成に合わせます。
  4. ルーティング・マトリクスで、入力がバーチャル・スピーカーに正しく割り当てられているか確認します。
  5. Space プリセットを切り替えて、好みの空間を選びます。
  6. Speaker Width と Angle Shift でイメージの広さや向きを調整します。
  7. 書き出すマスターには入れず、モニタリング専用にします。

ヘッドホンでのサラウンド確認

サラウンドのスピーカー環境がない場合に、ヘッドホンでミックスの定位を確認する用途に使えるかもしれません。

ステレオミックスの聴き比べ

スピーカーで聴いたような印象でステレオミックスを確認する用途を試せるかもしれません。

イマーシブ制作のチェック

Dolby Atmos の制作で、ヘッドホンでの確認用に試せるかもしれません。

夜間や集合住宅での作業

スピーカーを大きく鳴らせない環境で、ヘッドホンでの確認を補う用途が考えられます。

こんな人におすすめ

  • サラウンドのスピーカー環境がない人
  • ヘッドホンでミックスを確認することが多い人
  • Dolby Atmos 制作でヘッドホン確認用のツールを探している人
  • ステレオミックスを別の聞こえ方でも確認したい人

使う前に知っておきたい点

  • 処理後の信号はヘッドホン専用で、ステレオスピーカー向けではありません。
  • 書き出す音声には入れず、モニタリング用に使うものです。
  • Ircam シリーズは AAX DSP に対応していません。
  • ライセンス認証に iLok.com のアカウントが必要です(iLok USB キーは不要)。
  • USB接続のディスプレイは非対応です。Windows では OpenGL 2.0 対応のグラフィックカードとドライバーが必要です。
  • 30日間の無料体験が公式ショップで案内されています。
  • 学生・教員・学校向けに定価の 50% の割引があります。
  • 公式ショップにはサブスクもあり、All Plugins Pack は月額 14.95 ドル、Complete Pack は月額 79.95 ドルです。

似た製品との違い

どちらがよいかは決めず、公式ページの数字を並べています。

Pure Expander(FLUX::)

Ircam HEar はヘッドホンでスピーカー再生を再現するモニター用ツール(99 ドル)で、Pure Expander は音を加工するエキスパンダー(79 ドル)です。用途がまったく違います。

価格

$99(FLUX::公式サイト、2026-10-27確認)。地域やキャンペーンで変わることがあるため、購入前に公式ページで確かめてください。

サブスクでは All Plugins Pack(月額14.95ドル)や Complete Pack(月額79.95ドル)の中でも使えます。

FLUX::の製品ページでIrcam HEarを見る

出典:flux.audio shop.flux.audio minet.jp(2026-10-27確認)

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