Native Instrumentsのリバーブプラグイン「RAUM」は、部屋系(GROUNDED)・ホール系(AIRY)・特殊効果系(COSMIC)の3つのモードを持つ無料のリバーブです。音を伸ばし続けるFreezeモード、プリディレイ(響きが始まるまでの時間)とモジュレーション(音を時間とともに変化させること)のセクションもあります。
リバーブは、部屋やホールで鳴っているような響きを音に付ける道具です。歌に広がりを出して、伴奏になじませるのに使います。
この記事では、リバーブプラグイン12製品と比べて、目的に対してどれだけ優れているかを3つの項目で評価しています。根拠はメーカー公式の情報です。
※本記事はアフィリエイトプログラムを利用しています。価格・セールの情報は記事の確認日時点のもので、変動する場合があります。

画像:Native Instruments公式サイトの製品画像より
結論
RAUMは、リバーブプラグイン12製品の中でランクBです。ランクはS・A・B・Cの4段階で、Bは上から3番目にあたります。項目ごとの点数(5点満点)を平均すると3.0点です(目的にとって大事な1項目は、2倍の重みをつけた平均です)。
どの項目も、比べた製品の中で平均的な点数です。
こんな方にオススメ:まずは無料で、普通の響きから特殊な効果まで試したい人。
RAUMの主な特徴
性格の違う3つのモード
RAUMには、部屋の響きを元にしたGrounded、ホールの響きを元にしたAiry、現実にない空間を作るCosmicの3つのモードがあります。GroundedとAiryは大きさの範囲が重なっていて、小さな部屋から大聖堂のような空間までつなげて作れます。メーカーは、Airyをボーカルやシンセ、ピアノに合う響きとして紹介しています。
こだまも作れるプリディレイ
プリディレイ(残響が始まるまでの間)に、繰り返しの量を決めるFeedbackが付いているのがRAUMの特長です。Feedbackを上げると、響きの前にこだまが何度も返ってくる効果になり、テンポに合わせることもできます。100%にすると、短いフレーズを繰り返すルーパーのようにも使えます。
響きを止めて伸ばすFreeze
Freezeボタンを押すと、その瞬間の響きを消さずに鳴らし続けられます。GroundedとAiryで使え、オンの間はその響きがそのまま保たれます。曲の終わりに響きを残したり、ボタンのオートメーションで効果音を作ったりするのに向いています。
公式動画:Native Instruments公式YouTubeチャンネル「RAUM Walkthrough | Native Instruments」(英語) YouTubeで見る
こんな場面で役立ちます
- 無料のリバーブとして、ボーカルやピアノにAiryでホールの響きを足す
- プリディレイのFeedbackで、歌の語尾にこだまと響きをまとめてかける
- Freezeで、曲の最後の和音を長く伸ばして終わらせる
項目ごとの評価
ボーカル向きの響き:3点/5点
歌でよく使う響き(プレート・ホール・ルーム)がそろっているかを見ています。
部屋系とホール系の響きに、特殊効果系のモードがあります。プレートはありません。
なじませやすさ:3点/5点
響きが歌の邪魔にならないように、伴奏や声になじませる調整ができるかを見ています。
プリディレイ(テンポに合わせることも可)と、残響の低音・高音を削るLow Cut・High Cut、明るさを変えるDampがあります。
手早さ:3点/5点
狙った響きに早くたどり着ける仕組み(自動の設定や、距離感など音の感じで操作できるつまみ)があるかを見ています。
3つのモードから選んで使えます。
点数の付け方(リバーブプラグイン)
| 項目 | 使う数値 | 5点 | 4点 | 3点 | 2点 | 1点 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ボーカル向きの響き | ボーカルで定番の響き(プレート・ホール・ルーム)をそろえているか | プレートを含む定番の響きを3種類以上選べる | プレートを含む2種類以上、またはプレート専門で複数のモデルがある | プレート以外の定番の響きを2種類以上 | 定番の響きを1種類 | 特殊効果が中心 |
| なじませやすさ | オケや声になじませるための調整 | ダッキング・周波数ごとの残響の長さ・残響のEQがそろう | そのうち2つ、または音に合わせて自動で整える機能がある | プリディレイやEQなど調整が1〜2つ | — | 公式ページに記載がない |
| 手早さ | 狙った響きに速くたどり着けるか | AIが音に合わせて響きを自動で作る | 距離感など、分かりやすいつまみや操作で決められる | モードを切り替えて選ぶだけで使える | 標準的な操作 | — |
ボーカルに自然な広がりを足してオケになじませるという目的に対して、どれだけ優れているかを項目ごとに1〜5点で決めています。点は上の表の条件に当てはめて付け、ランクを出す平均では「ボーカル向きの響き」を2倍の重さで数えています。根拠はメーカー公式の情報です。音質やCPU負荷は実際に測っていないため点数には含めず、専門誌のレビューを記事の中で参考として紹介しています。価格は点数に含めません。メーカーや販売店の説明で確認できない機能は、ないものとして点数を付けています。 表の「OBS(配信)」は、配信ソフトOBS Studioで使えるVST2形式が公式ページに書かれているか(○)です。OBSはVST3形式に対応していません。点数には含めていません。
RAUMの画面・イメージ

画像:Native Instruments公式サイトの製品画像より
RAUMの対応環境と始め方
| 対応OS | Windows 10・11(64ビット)/Mac(macOS 13以降) |
|---|---|
| プラグインの形式 | Windows:VST・VST3・AAX/Mac:VST・VST3・AU・AAX |
| 無料版 | 無料(Native Instrumentsのアカウントでダウンロード) |
| OBS(配信) | そのまま使えます(VST2の記載あり) |
メーカー公式ページで2026年9月27日に確認しました。配信ソフトOBSでの使い方は「OBSでVST3プラグインを使うには?」で解説しています。
ほかのリバーブプラグインとの比較
見出しを押すと並べ替えできます。スマホでは表を横にスクロールできます。
| 製品 | ランク平均点 | ボーカル向きの響き | なじませやすさ | 手早さ | 無料 | OBS(配信) | 価格(店・確認日) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FabFilterPro-R 2 | S 4.8 | ルーム〜プレート | ダッキング+残響EQ | 分かりやすいつまみ | — | ○ | ¥34,680 [PB・10月26日確認] |
| soniblesmart:reverb 2 | S 4.8 | 4種類を行き来 | 自動+ダッキング | AIで自動 | — | ○ | ¥22,480 [PB・10月26日確認] |
| EventideBlackhole | C 1.8 | 特殊効果 | プリディレイ+EQ | 標準 | — | ○ | ¥8,380(セール中、通常¥16,500) [PB・10月26日確認] |
| EventideSP2016 Reverb | S 4.3 | ルーム・ホール・プレート | プリディレイ+EQ | Positionで距離 | — | ○ | ¥16,500 [PB・10月26日確認] |
| Native InstrumentsRAUM | B 3.0 | ルーム+ホール | プリディレイ+フィルター | 3モードから選ぶ | 無料 | ○ | 記載なし |
| MeldaProductionMReverb | A 3.5 | ホール+ルーム | 帯域ごとの減衰+EQ | 位置をドラッグ | — | ○ | ¥7,490 [PB・10月26日確認] |
| SoundtoysSuperPlate | A 3.8 | プレート5機種 | ダッキング+EQ | 5機種から選ぶ | — | ○ | ¥25,970 [PB・10月26日確認] |
| Valhalla DSPVintageVerb | A 4.0 | 22種類の響き | ダンピング | モードを選ぶ | — | ○ | $50 [公式・10月26日確認] |
| Valhalla DSPValhallaRoom | A 3.8 | ルーム・ホール・チェンバー | 帯域別の減衰+カット | モードを選ぶ | — | ○ | $50 [公式・10月26日確認] |
| Valhalla DSPValhallaPlate | A 3.5 | プレート専門12モード | EQ+プリディレイ | モードを選ぶ | — | ○ | $50 [公式・10月26日確認] |
| Valhalla DSPValhallaSupermassive | C 2.5 | 広がり重視の22モード | High Cut・Low Cut | モードを選ぶ | 無料 | ○ | 記載なし |
| ArturiaRev PLATE-140 | A 3.5 | EMT 140など3種のプレート | プリフィルター+EQ | プレートを選ぶ | — | 未確認 | $79 [公式・10月26日確認] |
機能は2026年9月25日に各メーカーの公式サイトで確認。価格は購入ボタンの先の販売ページで確認してください。
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