Celemonyの「Melodyne 5」は、録った歌の音程やタイミングを、ノート(音符)ごとに直せるピッチ補正ソフトです。essential・assistant・editor・studioの4つのエディションがあり、上のエディションほど直せる範囲が広がります。この記事では、4つのエディションの違いを、ピッチ補正プラグイン15製品と同じ基準で比べています。根拠はメーカー公式の情報です。
※本記事はアフィリエイトプログラムを利用しています。価格・セールの情報は記事の確認日時点のもので、変動する場合があります。
結論:目的別にどれを選ぶか
- Melodyne 5 essential(ランクB):歌のピッチやタイミングを、ときどき少し直せれば十分という人。まずMelodyneを試したい人。
- Melodyne 5 assistant(ランクA):歌ってみたのボーカルを、ビブラートや音程の揺れ、フォルマントまで細かく整えたい人。
- Melodyne 5 editor(ランクA):ボーカルに加えて、ギターやピアノの和音の中の1音も直したい人。
- Melodyne 5 studio(ランクS):ハモリやコーラスなど、複数のボーカルトラックを並べて一緒に整えたい人。
4つのエディションの中でいちばん点数が高いのはMelodyne 5 studio(ランクS・平均4.2点)です。ただし、使わない機能のために上のエディションを買う必要はありません。自分の目的に合うものを選んでください。
Melodyne 5の主な特徴
歌を「音符」として見て、1つずつ直せる
Melodyneは、録音した歌や楽器の中から1つひとつの音(ノート)を見つけ出し、画面に音符のブロックのように並べて表示します。ブロックを上下に動かせば音程、左右に動かせばタイミング、端を伸ばせば長さが変わります。どの音がずれているのかを目で確かめながら直せるので、「どこが外れているか分からない」という初心者でも作業しやすいのが特長です。公式ページでは、Melodyneが勝手に音を書き換えることはなく、いつも自分で決められると説明しています。
ボタン1つで整えるマクロと、DAWとつながるARA
音程・タイミング・音量のばらつきを、決めた強さでまとめて整える「マクロ」が、すべてのエディションに入っています。まずマクロで全体を整え、気になる音だけ手で直す、という進め方ができます。また、対応するDAWでは「ARA」という仕組みでDAWと直接つながるので、トラックを読み込み直す手間がかかりません。単体のソフトとしても、プラグイン(VST3・AU・AAX)としても使えます。
ビブラートやフォルマントまで整える(assistant以上)
assistantより上のエディションでは、音程だけでなく、ビブラートの深さ、音程の揺れ(ピッチドリフト)、声の性別らしさや声質を決める成分(フォルマント)、歯擦音、音の出だしまで、ノートごとに調整できます。歌の表情を残したまま、気になるところだけを自然に直したいときに役立ちます。歌をMIDIに書き出す機能もあり、ボーカルのメロディーをシンセで重ねることもできます。
和音の中の1音まで直せるDNA(editor以上)
editorとstudioには、特許の技術「DNA(Direct Note Access)」が入っていて、ピアノやギターの和音の中の1音だけを選んで直せます。弾き間違えた1音を直す、サンプルのコードを曲に合わせて変える、といった、ほかのピッチ補正ソフトではむずかしい使い方ができます。
複数のトラックを並べて一緒に直せる(studio)
最上位のstudioでは、曲の中のMelodyneのトラックを1つの画面に並べて、まとめて編集できます。メインボーカルとハモリ、コーラスを重ねて見ながら、音程やタイミングを一緒にそろえられます。1つのトラックのタイミングを基準に、ほかのトラックを合わせる機能もあります。
こんな場面で役立ちます
- 歌ってみたの録音で、少しずれた音程やタイミングを、1音ずつ確かめながら直す
- ビブラートや声の揺れを残したまま、気になる音だけを自然に整える(assistant以上)
- メインとハモリのタイミングや音程を、並べて一緒にそろえる(studio)
エディションの違い(一覧表)
| エディション | ランク | 自然な仕上がり | 手早さ | リアルタイム補正 | ハモリ・複数トラック |
|---|---|---|---|---|---|
| Melodyne 5 essential | B(2.6) | ピッチとタイミング | マクロ+ARA | なし | 単音1本ずつ |
| Melodyne 5 assistant | A(3.6) | 揺れ・歯擦音まで | マクロ+ARA | なし | Audio→MIDI |
| Melodyne 5 editor | A(3.8) | 揺れ・歯擦音まで | マクロ+ARA | なし | 和音も編集 |
| Melodyne 5 studio | S(4.2) | 揺れ・歯擦音まで | マクロ+ARA | なし | 複数トラック+和音 |
エディションごとの評価
Melodyne 5 essential(ランクB)
ピッチ・タイミング・長さ・ノートの区切りを編集できる、Melodyneでいちばん小さいエディションです。和音の編集には対応していません。

- 仕様の最終確認日
- 2026/09/25
- 自然さ
- ピッチとタイミング
- リアルタイム
- なし
- ハモリ・複数
- 単音1本ずつ
- 価格(店・確認日)
- ¥17,250 [PB・10月26日確認]
画像:Celemony公式の報道・販売店向け素材より
- 自然な仕上がり:3点 — ノートごとにピッチ・タイミング・長さを直せますが、ビブラートやフォルマントを細かく整えるツールはassistant以上にしかありません。
- 手早さ:5点 — ピッチ・タイミング・音量を整える自動マクロと、DAWと直接つながるARA、コード検出がすべてのエディションに入っています。
- リアルタイム補正:1点 — 録音したあとに画面で直すタイプで、歌いながら自動で補正する機能はありません。
- ハモリ・複数トラック:1点 — 和音の編集や複数トラックの同時編集には対応していません。
Melodyne 5 assistant(ランクA)
ビブラートやピッチの揺れ、フォルマント、歯擦音など、Melodyneのすべてのツールで歌を細かく編集できるエディションです。和音の編集には対応していません。

- 仕様の最終確認日
- 2026/09/25
- 自然さ
- 揺れ・歯擦音まで
- リアルタイム
- なし
- ハモリ・複数
- Audio→MIDI
- 価格(店・確認日)
- ¥43,401 [PB・10月26日確認]
画像:Celemony公式の報道・販売店向け素材より
- 自然な仕上がり:5点 — ビブラート・ピッチの揺れ・フォルマント・歯擦音まで、ノートごとに整えられます。
- 手早さ:5点 — 自動マクロとARAに加えて、数値で細かく調整できるインスペクターがあります。
- リアルタイム補正:1点 — 録音したあとに画面で直すタイプで、リアルタイムの自動補正はありません。
- ハモリ・複数トラック:2点 — 和音や複数トラックの編集はできませんが、歌をMIDIに書き出す機能があります。
Melodyne 5 editor(ランクA)
assistantの機能に加えて、DNA(和音の中の音を1つずつ編集する技術)でピアノやギターの和音も編集できるエディションです。

- 仕様の最終確認日
- 2026/09/25
- 自然さ
- 揺れ・歯擦音まで
- リアルタイム
- なし
- ハモリ・複数
- 和音も編集
- 価格(店・確認日)
- ¥69,540 [PB・10月26日確認]
画像:Celemony公式の報道・販売店向け素材より
- 自然な仕上がり:5点 — assistantと同じく、ノートごとに揺れ・フォルマント・歯擦音まで整えられます。
- 手早さ:5点 — 自動マクロ・ARAに加えて、スケール(音階)の検出にも対応しています。
- リアルタイム補正:1点 — 録音したあとに画面で直すタイプで、リアルタイムの自動補正はありません。
- ハモリ・複数トラック:3点 — 和音の中の音を1つずつ直せます(1トラックずつ)。
Melodyne 5 studio(ランクS)
editorの機能に加えて、複数のトラックを1つの画面に並べて同時に編集できる、Melodyneの最上位エディションです。

- 仕様の最終確認日
- 2026/09/25
- 自然さ
- 揺れ・歯擦音まで
- リアルタイム
- なし
- ハモリ・複数
- 複数トラック+和音
- 価格(店・確認日)
- ¥121,840 [PB・10月26日確認]
画像:Celemony公式の報道・販売店向け素材より
- 自然な仕上がり:5点 — ノートごとに揺れ・フォルマント・歯擦音まで整えられます。
- 手早さ:5点 — 自動マクロ・ARA・スケール検出に加え、複数トラックにまとめてマクロをかけられます。
- リアルタイム補正:1点 — 録音したあとに画面で直すタイプで、リアルタイムの自動補正はありません。
- ハモリ・複数トラック:5点 — 複数トラックを1画面に並べて同時に編集でき、和音の中の音も直せます。ハモリの多い歌ってみたに向いています。
上の図はMelodyne 5 studioの点数です。
点数の付け方(ピッチ補正プラグイン)
| 項目 | 使う数値 | 5点 | 4点 | 3点 | 2点 | 1点 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 自然な仕上がり | 歌を自然に直すための調整の細かさ | ノートごとに揺れ・ビブラート・フォルマント・歯擦音まで整えられる | ノートごとにビブラートやフォルマントを整えられる | ノートごとにピッチとタイミングを直せる | 自動補正のかかり具合(速さなど)で調整できる | 自動補正のみで、自然さの調整手段の説明がない |
| 手早さ | 直す作業を速くする仕組み | 自動マクロ・ARA・キーやコードの検出がそろっている | 自動補正(マクロ)とARAがある | 自動補正かARAのどちらかがある | 手作業が中心 | — |
| リアルタイム補正 | 配信・かけ録りでの使いやすさ | 1ms未満などの超低遅延モードとMIDIでの音程指定がある | 低遅延のリアルタイム補正とMIDIでの音程指定がある | 低遅延のリアルタイム補正がある | リアルタイム補正はあるが低遅延の記載がない | リアルタイム補正がない(録音後に直すタイプ) |
| ハモリ・複数トラック | ハモリやコーラスの扱いやすさ | 複数トラックを並べて編集でき、和音の中の音も直せる | 複数トラックを並べて編集できる、またはハモリを自動で作れる | 和音の中の音を直せる(1トラックずつ) | 単音のみだが、歌をMIDIにするなどの補助がある | 単音のトラックを1本ずつ直す |
歌ってみたのボーカルを直すという目的に対して、どれだけ優れているかを項目ごとに1〜5点で決めています。点は上の表の条件に当てはめて付け、ランクを出す平均では、歌ってみたでいちばん大事な「自然な仕上がり」を2倍の重さで数えています。根拠はメーカー公式の情報です。音質やCPU負荷は実際に測っていないため、点数には含めていません。専門誌のレビューは記事の中で参考として紹介しています。価格は点数に含めません。メーカーや販売店の説明で確認できない機能は、ないものとして点数を付けています。 表の「OBS(配信)」は、配信ソフトOBS Studioで使えるVST2形式が公式ページに書かれているか(○)です。OBSはVST3形式に対応していません。点数には含めていません。
専門誌の評価(参考・点数には含めていません)
海外の音楽制作誌のレビューで挙げられていた主な点を、編集部が要約しました。
Sound On Sound(2020年7月)
製品全体(エディションを分けない)についてのレビューです。
- 新しい歯擦音の検出で、ボーカルの編集がずっと速く・楽になったと評価
- 自動のピッチ補正が、言葉を手で分けなくても以前より正確になったと評価
- 気になる点として、コードの自動検出は一度で正確に当たることが少ないと指摘
出典:Sound On Soundのレビュー(英語)
Melodyne 5の対応環境と始め方
| 対応OS | Windows/Mac |
|---|---|
| プラグインの形式 | VST3・AU・AAX(ARA対応のDAWでは直接つながる) |
| 単体で起動 | あり(単体のソフトとしても使える) |
| そのほか | 下のエディションから上へは差額でアップグレードできる。エディションどうしでプロジェクトを開ける |
| 体験版 | 30日間の体験版あり(機能の制限なし。全エディションを切り替えて試せる) |
メーカー公式ページで2026年9月27日に確認しました。
ほかのピッチ補正プラグインとの比較
見出しを押すと並べ替えできます。スマホでは表を横にスクロールできます。
| 製品 | ランク平均点 | 自然さ | リアルタイム | ハモリ・複数 | 無料 | OBS(配信) | 価格(店・確認日) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| CelemonyMelodyne 5 essential | B 2.6 | ピッチとタイミング | なし | 単音1本ずつ | — | 記載なし | ¥17,250 [PB・10月26日確認] |
| CelemonyMelodyne 5 assistant | A 3.6 | 揺れ・歯擦音まで | なし | Audio→MIDI | — | 記載なし | ¥43,401 [PB・10月26日確認] |
| CelemonyMelodyne 5 editor | A 3.8 | 揺れ・歯擦音まで | なし | 和音も編集 | — | 記載なし | ¥69,540 [PB・10月26日確認] |
| CelemonyMelodyne 5 studio | S 4.2 | 揺れ・歯擦音まで | なし | 複数トラック+和音 | — | 記載なし | ¥121,840 [PB・10月26日確認] |
| AntaresAutoTune Pro 11 | A 4.0 | ノートごとに調整 | 低遅延+MIDI | ハモリ自動生成 | — | 記載なし | 記載なし |
| AntaresAutoTune Advanced | B 2.6 | 速さ・Humanize | 1ms未満+MIDI | 単音1本ずつ | — | 記載なし | $450 [公式・10月26日確認] |
| AntaresAutoTune | C 2.2 | 速さ・Humanize | 低遅延 | 単音1本ずつ | — | 記載なし | $250 [公式・10月26日確認] |
| MeldaProductionMAutoPitch | C 1.6 | 自動のみ | リアルタイム | 単音1本ずつ | 無料 | 記載なし | 記載なし |
| Synchro ArtsRePitch Elements | C 2.4 | ピッチとタイミング | なし | 単音1本ずつ | — | 記載なし | $69 [公式・10月26日確認] |
| Synchro ArtsRePitch Standard | A 3.4 | 形・フォルマント | なし | 複数トラック | — | 記載なし | $149 [公式・10月26日確認] |
| WavesWaves Tune Real-Time | C 2.4 | 自動のみ | 超低遅延+MIDI | 単音1本ずつ | — | △(Waves公式のStudioRack経由) | 記載なし |
| WavesWaves Tune | C 2.0 | ピッチとビブラート | なし | 単音1本ずつ | — | 未確認 | 記載なし |
| Synchro ArtsRevoice Pro 5 | A 3.6 | ビブラート・フォルマント・歯擦音まで | なし | 複数トラックに合わせる | — | 未確認 | $299 [公式・10月26日確認] |
| Auburn SoundsGraillon 3 | C 2.0 | 自動のみ | リアルタイム | 単音1本ずつ | 無料 | 未確認 | 記載なし |
| SoundtoysLittle AlterBoy | C 1.6 | 効果向け | リアルタイム+MIDI | 単音1本ずつ | — | 未確認 | $99 [公式・10月26日確認] |
機能は2026年9月25日に各メーカーの公式サイトで確認。価格は購入ボタンの先の販売ページで確認してください。


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