Antinode Audioのノイズ除去・音声修復ソフト「Clear」は、声・周りの音・声の響きの3つのつまみで、ノイズと部屋の響きを減らせるプラグインです(旧Supertone Clear)。AIの声の分離で、声だけを残したり、逆に声を消したりできます。
ノイズ除去・音声修復ソフトは、録音に入ってしまった雑音(エアコンの音・部屋の響き・ハム音など)を後から減らす道具です。
この記事では、ノイズ除去・音声修復ソフト13製品と比べて、目的に対してどれだけ優れているかを4つの項目で評価しています。根拠はメーカー公式の情報です。
※本記事はアフィリエイトプログラムを利用しています。価格・セールの情報は記事の確認日時点のもので、変動する場合があります。

図:SoundBounty
結論
Clearは、ノイズ除去・音声修復ソフト13製品の中でランクBです。ランクはS・A・B・Cの4段階で、Bは上から3番目にあたります。項目ごとの点数(5点満点)を平均すると3.0点です(目的にとって大事な1項目は、2倍の重みをつけた平均です)。
得意なこと
- 配信・リアルタイム(5点):配信や録音をしながら、その場で雑音を減らせます。
注意したいこと
- 歌の録音のノイズ対策(2点):対応している雑音の種類は限られます。
こんな方にオススメ:自宅で録った歌の部屋鳴りや生活音を、つまみ3つで手早く減らしたい人。
Clearの主な特徴
3つのつまみで声・周りの音・響きを調整
Clearは、Voice(声)・Ambience(周りの音)・Voice Reverb(声の響き)の3つのつまみだけで、ノイズや部屋の響きを減らすプラグインです(以前の名前はSupertone Clear)。公式ページでは、数回つまみを回すだけで、はっきりした声にできると説明しています。細かい設定をしなくても使えるのが特長です。
AIで声とそれ以外を分ける
声を分けるように学習したAI(ニューラルネット)で、声とノイズ・響きを分けます。公式ページでは、処理のあとに残る不自然な音(アーティファクト)が少ないことを特長にしています。逆に、声を消して周りの音だけを残す使い方もできます。
リアルタイムで使えるので配信にも向く
処理がリアルタイムなので、配信で使ったり、かけた結果をその場で聞いたりできます。公式ページでも、使う人の例に配信者(ストリーマー)を挙げています。対応形式にVST2があるので、配信ソフトのOBSにもそのまま読み込めます。
こんな場面で役立ちます
- 配信やゲーム実況で、エアコンや外の音を減らしてはっきりした声にする
- 自宅で録った歌やナレーションの、部屋の響きを減らす
- 動画の撮影で入った周りの雑音を、あとから減らす
項目ごとの評価
歌の録音のノイズ対策:2点/5点
自宅で歌を録ったときによく入る雑音(エアコンの音・部屋の響き・口の音など)に対応しているかを見ています。
ノイズと部屋の響きを減らせます。ハム・クリック・リップノイズ専用の処理はありません。
「歌の録音のノイズ対策」を重視するなら、RX 12 Advanced、RX 12 Standard(5点)が向いています。
音の分離:3点/5点
声と伴奏、楽器ごとなど、混ざった音を分けられるかを見ています。
AIで声と周りの音を分けて、それぞれの量を調整できます。
手早さ:3点/5点
修復を早く進める仕組み(自動で問題を見つける・提案するなど)があるかを見ています。
声・周りの音・声の響きの3つのつまみだけで調整できます。
配信・リアルタイム:5点/5点
配信や録音中に、声の雑音をリアルタイムで減らせるかを見ています。
リアルタイムで処理でき、配信者がきれいな声を届けるのに向いていると公式ページに書かれています。
点数の付け方(ノイズ除去・音声修復ソフト)
| 項目 | 使う数値 | 5点 | 4点 | 3点 | 2点 | 1点 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 歌の録音のノイズ対策 | 自宅録音でよく入るノイズへの対応 | 背景ノイズ・ハム・クリック・響きに加え、リップノイズ・息・歯擦音・吹かれまで対処できる | そのうち大部分に対処できる | 背景ノイズ・ハム・クリック・部屋の響きなど基本に対処できる | 一部のみ | — |
| 音の分離 | 声とオケ、パートごとに分ける機能 | 声の抽出・パート分離・かぶり除去・場面の分離がそろう | そのうち3つ | そのうち1〜2つ | — | 分離の機能がない |
| 手早さ | 修復を速く進める仕組み | 自動提案・スペクトル編集・まとめて処理に加え、空気感やEQを合わせる機能がある | 自動提案・スペクトル編集・まとめて処理 | 自動で修復の設定を提案する機能がある | 自動の提案はなく、つまみなどを手で調整する | — |
| 配信・リアルタイム | 配信や録音中に、声のノイズをリアルタイムで減らせるか | リアルタイムで使え、配信での利用が公式に書かれている | 声のノイズ除去を、遅れのない(ゼロレイテンシー)リアルタイムのプラグインで使える | プラグインとして使える(遅れの大きさの記載なし) | 録音後の編集が中心(処理の試聴だけリアルタイム) | リアルタイムでは使えない |
自宅で録った歌のノイズを減らすという目的に対して、どれだけ優れているかを項目ごとに1〜5点で決めています。点は上の表の条件に当てはめて付け、ランクを出す平均では「歌の録音のノイズ対策」を2倍の重さで数えています。根拠はメーカー公式の情報です。音質やCPU負荷は実際に測っていないため点数には含めず、専門誌のレビューを記事の中で参考として紹介しています。価格は点数に含めません。 「配信・リアルタイム」は、検索で多い「配信で使えるノイズ除去」に答えるための項目です。メーカーや販売店の説明で確認できない機能は、ないものとして点数を付けています。 表の「OBS(配信)」は、配信ソフトOBS Studioで使えるVST2形式が公式ページに書かれているか(○)です。OBSはVST3形式に対応していません。点数には含めていません。
Clearの対応環境と始め方
| 対応OS | Windows 10以降(64bit)/Mac(macOS 10.13以降、Apple シリコンにネイティブ対応) |
|---|---|
| プラグインの形式 | VST・VST3・AU・AAX |
| そのほか | 買い切り(一度の購入でずっと使える) |
| 体験版 | 無料の体験版あり(60秒ごとにノイズが入り、設定の保存はできない) |
| OBS(配信) | そのまま使えます(VST2の記載あり) |
メーカー公式ページで2026年9月27日に確認しました。配信ソフトOBSでの使い方は「OBSでVST3プラグインを使うには?」で解説しています。
ほかのノイズ除去・音声修復ソフトとの比較
見出しを押すと並べ替えできます。スマホでは表を横にスクロールできます。
| 製品 | ランク平均点 | 歌の録音のノイズ対策 | 音の分離 | 手早さ | 配信・リアルタイム | 無料 | OBS(配信) | 価格(店・確認日) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| iZotopeRX 12 Elements | B 2.8 | 基本のノイズ | なし | 自動提案 | Voice De-noise(遅れなし) | — | ×(VST3のみ) | ¥17,216 [PB・10月26日確認] |
| iZotopeRX 12 Standard | S 4.4 | リップ・息まで | 声の抽出・分離 | 提案+スペクトル編集 | Voice De-noise(遅れなし) | — | ×(VST3のみ) | ¥69,384 [PB・10月26日確認] |
| iZotopeRX 12 Advanced | S 4.8 | リップ・息まで | 場面の分離まで | 空気感・EQも合わせる | Voice De-noise(遅れなし) | — | ×(VST3のみ) | ¥243,279 [PB・10月26日確認] |
| SteinbergSpectraLayers Pro 13 | A 4.0 | 響き・歯擦音も | 曲の全パート分離 | 自動処理+一括 | 録音後の編集が中心 | — | × | ¥63,982 [PB・10月26日確認] |
| SteinbergSpectraLayers Elements 13 | C 2.4 | ノイズ・ハム・クリック | ボーカルの分離 | スペクトル編集 | 録音後の編集が中心 | — | × | ¥16,105 [PB・10月26日確認] |
| Acon DigitalRestoration Suite 2 | C 2.2 | ノイズ・ハム・クリック | なし | 自動モード | プラグイン(DeNoise など) | — | ○ | ¥17,250 [PB・10月26日確認] |
| Antinode AudioClear | B 3.0 | ノイズ+響き | 声の分離 | つまみ3つ | 配信向けと明記 | — | ○ | $69 [公式・10月26日確認] |
| WavesClarity Vx | B 2.6 | 背景ノイズ | 声の分離 | つまみ1つ | リアルタイム | — | △(Waves公式のStudioRack経由) | ¥6,958(セール中、通常¥34,680) [PB・10月26日確認] |
| WavesNS1 | B 2.6 | 背景ノイズ | 声の分離 | フェーダー1本 | リアルタイム | — | △(Waves公式のStudioRack経由) | 記載なし |
| WavesWNS | C 2.2 | 背景ノイズ+響き | なし | 設定を提案 | リアルタイム | — | △(Waves公式のStudioRack経由) | 記載なし |
| WavesClarity Vx Pro | B 2.6 | 背景ノイズ+反射 | 声の分離 | つまみ1つ+詳細 | リアルタイム | — | △(Waves公式のStudioRack経由) | 記載なし |
| WavesZ-Noise | C 2.2 | ノイズ・ハム | なし | 自動追従モード | プラグイン | — | △(Waves公式のStudioRack経由) | 記載なし |
| Bertom AudioDenoiser Classic | C 2.2 | ノイズ | なし | 手動の調整 | ゼロレイテンシー | 無料 | ×(VST3のみ) | 記載なし |
機能は2026年9月25日に各メーカーの公式サイトで確認。価格は購入ボタンの先の販売ページで確認してください。
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