Antaresのディエッサー「Vocal De-Esser」は、AIで歯擦音を見分けるボーカル用のディエッサーです。やわらかい歯擦音(S・Sh・Z)と硬い歯擦音(T・Ch・K)を分けて調整できます。
ディエッサーは、歌の「サ行」などで出る耳に刺さる音(歯擦音)だけを抑える道具です。
この記事では、ディエッサー12製品と比べて、目的に対してどれだけ優れているかを3つの項目で評価しています。根拠はメーカー公式の情報です。
※本記事はアフィリエイトプログラムを利用しています。価格・セールの情報は記事の確認日時点のもので、変動する場合があります。

画像:Antares公式プレスキットより
結論
Vocal De-Esserは、ディエッサー12製品の中でランクAです。ランクはS・A・B・Cの4段階で、Aは上から2番目にあたります。項目ごとの点数(5点満点)を平均すると4.0点です(目的にとって大事な1項目は、2倍の重みをつけた平均です)。
得意なこと
- 自然な抑え方(4点):声の質を変えずに、刺さる音だけを自然に抑えられます。
- 手早さ(5点):自動の設定や少ないつまみで、すぐに使えます。
こんな方にオススメ:AutoTuneと同じメーカーでそろえたい人、柔らかい子音と硬い子音を分けて抑えたい人。
Vocal De-Esserの主な特徴
人の声で学習したAI
Vocal De-Esserは、プロのボーカリストと協力して、人の歌声で学習させたAIで歯擦音を見分けます。波形の画面では、S・Shなどの柔らかい歯擦音が青、T・Kなどの硬い歯擦音がオレンジで表示されます。どこが処理されるかを目で確かめられます。
柔らかい子音と硬い子音を別々に
柔らかい歯擦音と硬い歯擦音に、それぞれ専用のつまみがあり、別々の量で抑えられます。Auditionの機能で歯擦音だけを聞き、効き方を確かめながら調整できます。インテリジェントアシストを使うと、3回のクリックで設定の出発点を作れるとメーカーは説明しています。
リアルタイムで動くのでライブや会話にも
AIの検出はリアルタイムで動くため、ライブの環境でも使えるとされています。歌だけでなく、映画・ポッドキャスト・インタビューなどの会話の整理にも使えるとメーカーは紹介しています。AutoTuneのシリーズとして、Vocal EQやVocal Compressorなどと同じ画面の作りです。
公式動画:AutoTune公式YouTubeチャンネル「Vocal De-Esser – Tutorial with TheWavMan」(英語) YouTubeで見る
こんな場面で役立ちます
- 歌ってみたのボーカルで、サ行とタ行・カ行のきつさを別々に抑える
- ポッドキャストや動画のナレーションの子音を整える
- インテリジェントアシストで、設定の出発点を手早く作る
項目ごとの評価
自然な抑え方:4点/5点
声の質を変えずに、耳に刺さる「サ行」の音だけを抑える仕組みがあるかを見ています。
AIで歯擦音を見分けて抑えます。
手早さ:5点/5点
ちょうどいい設定に早くたどり着ける仕組み(自動・つまみ1つなど)があるかを見ています。
AIで歯擦音を見分け、インテリジェントアシストで3回のクリックで設定できるとメーカーは説明しています。
応用の広さ:3点/5点
サ行以外の問題(吹かれ・キンキンした響きなど)や、録音中の使用にも使えるかを見ています。
柔らかい子音と硬い子音を分けて調整できます。AIの検出はリアルタイムで動くためライブでも使え、映画やポッドキャストの会話にも使えるとメーカーは説明しています。
点数の付け方(ディエッサー)
| 項目 | 使う数値 | 5点 | 4点 | 3点 | 2点 | 1点 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 自然な抑え方 | 声の質を変えずに歯擦音だけを抑える仕組み | AIが子音を1つずつ見分け、音量だけでなくスペクトルで形を整える | 問題の帯域だけに働く仕組み(スプリットバンド・ダイナミックEQ・共振の抑制・AIの学習など)がある | 帯域を決めて全体の音量を下げる一般的な方法 | — | — |
| 手早さ | ちょうどいい設定に速くたどり着けるか | 読み込むだけでAIが自動で設定する | 声の音量の変化に自動で追従したり、少ない操作でほとんど済む | ボーカル用のモードで設定しやすい | 標準的な操作 | — |
| 応用の広さ | 吹かれ・耳障りな響き・ステレオ・録音中の使用など | 耳障りな響き全般に使え、M/S処理や遅れなしの動作にも対応 | M/S・サイドチェインの試聴・低遅延・ほかの素材への使用などのうち2つ以上 | 吹かれなど、歯擦音以外にも1つ使える | 歯擦音専用 | — |
歌ってみたのボーカルの歯擦音を自然に抑えるという目的に対して、どれだけ優れているかを項目ごとに1〜5点で決めています。点は上の表の条件に当てはめて付け、ランクを出す平均では「自然な抑え方」を2倍の重さで数えています。根拠はメーカー公式の情報です。音質やCPU負荷は実際に測っていないため点数には含めず、専門誌のレビューを記事の中で参考として紹介しています。価格は点数に含めません。メーカーや販売店の説明で確認できない機能は、ないものとして点数を付けています。 表の「OBS(配信)」は、配信ソフトOBS Studioで使えるVST2形式が公式ページに書かれているか(○)です。OBSはVST3形式に対応していません。点数には含めていません。
Vocal De-Esserの画面・イメージ

画像:Antares公式プレスキットより

画像:Antares公式プレスキットより

画像:Antares公式プレスキットより

画像:Antares公式プレスキットより
Vocal De-Esserの対応環境と始め方
| 対応OS | Windows 10・11/Mac(macOS 14以降) |
|---|---|
| プラグインの形式 | VST3・AU・AAX |
| そのほか | 買い切りのほか、AutoTune Unlimited(サブスクリプション)にも含まれる |
| 体験版 | 3日間の無料体験あり |
| OBS(配信) | そのままでは使えません(VST3のみ)。中継のプラグインを使えば読み込めます |
メーカー公式ページで2026年9月27日に確認しました。配信ソフトOBSでの使い方は「OBSでVST3プラグインを使うには?」で解説しています。
ほかのディエッサーとの比較
見出しを押すと並べ替えできます。スマホでは表を横にスクロールできます。
| 製品 | ランク平均点 | 自然な抑え方 | 手早さ | 応用の広さ | OBS(配信) | 価格(店・確認日) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| FabFilterPro-DS | A 3.8 | スプリットバンド | ボーカル用モード | M/S・ほかの素材 | ○ | ¥34,680 [PB・10月26日確認] |
| soniblesmart:deess | S 4.5 | 子音ごと+スペクトル | AIで自動設定 | 吹かれも | ○ | ¥22,480 [PB・10月26日確認] |
| soniblepure:deess | A 3.8 | AIで声を学習 | 自動+つまみ1つ | 歯擦音専用 | ○ | ¥6,790 [PB・10月26日確認] |
| oeksoundSoothe3 | S 4.3 | 共振を自動で抑制 | Softモード | 響き全般・遅れなし | ×(VST3のみ) | $249 [公式・10月26日確認] |
| SonnoxOxford SuprEsser | A 4.0 | ダイナミックEQ | 自動で追従 | SC試聴・低遅延 | ×(VST3のみ) | ¥42,530 [PB・10月26日確認] |
| AntaresVocal De-Esser | A 4.0 | AIで見分ける | ボタンで処理 | ライブ・会話にも | ×(VST3のみ) | $50 [公式・10月26日確認] |
| WavesRenaissance DeEsser | B 3.3 | スプリットバンド | 標準 | サイドチェインの試聴 | △(Waves公式のStudioRack経由) | ¥6,087(セール中、通常¥17,250) [PB・10月26日確認] |
| DMG AudioEssence | A 4.0 | スプリットEQ+2系統のリリース | 3つのつまみ+自動検出 | M/S・ゼロレイテンシー・全体にも | ○ | 記載なし |
| Plugin Alliance(SPL)SPL De-Esser Collection | A 3.8 | 歯擦音の帯域だけを打ち消す | Auto-Threshold+自動検出 | M/Sモード | 未確認 | $75 [公式・10月26日確認] |
| WavesSibilance | B 3.3 | 成分ごとの再合成 | 標準 | ゼロレイテンシー版 | △(Waves公式のStudioRack経由) | 記載なし |
| Slate Digitale2deesser | A 3.8 | 歯擦音の周波数を自動検出 | 2つのつまみ+自動検出 | 打楽器にも | ○ | $99 [公式・10月26日確認] |
| Harrison ConsolesHarrison De-Esser | A 3.5 | 歯擦音だけを見分けて帯域を下げる | 標準 | ゼロレイテンシー+バンドソロ | ○ | $49 [公式・10月26日確認] |
機能は2026年9月25日に各メーカーの公式サイトで確認。価格は購入ボタンの先の販売ページで確認してください。
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