Steinbergのマスタリングソフト「WaveLab Pro 13」は、マスタリングと編集のためのSteinbergの本格的なソフトです。DAW(音楽を作るソフト)のプラグインではなく単体で動き、複数の曲を並べて仕上げるAudio Montage、スペクトル編集、バッチ処理、Dolby Atmosのマスタリングに対応します。
マスタリングソフトは、完成したミックスを、配信やCDに出せる音量と音のバランスに仕上げる道具です。
この記事では、マスタリングソフト8製品と比べて、目的に対してどれだけ優れているかを3つの項目で評価しています。根拠はメーカー公式の情報です。
※本記事はアフィリエイトプログラムを利用しています。価格・セールの情報は記事の確認日時点のもので、変動する場合があります。

図:SoundBounty
結論
WaveLab Pro 13は、マスタリングソフト8製品の中でランクCです。ランクはS・A・B・Cの4段階で、Cはいちばん下にあたります。項目ごとの点数(5点満点)を平均すると2.0点です(目的にとって大事な1項目は、2倍の重みをつけた平均です)。
注意したいこと
- AIでの仕上げ(1点):AIでの仕上げは限られていて、自分で設定する部分が多いです。
- 配信前の確認(1点):書き出し前のチェック機能は少なめです。
こんな方にオススメ:アルバムをまとめて仕上げたい人。音の編集から書き出しまでを1本のソフトで行いたい人。
WaveLab Pro 13の主な特徴
マスタリング専用の編集ソフト
WaveLabは、DAWのプラグインではなく、完成した曲を仕上げるためのマスタリング用の編集ソフトです。1曲を細かく直すAudio Editorと、複数の曲やクリップを並べて仕上げるAudio Montageという作業画面があり、VST3プラグインも使えます。
MasterRig 2などのプラグイン
マスタリング用のプラグインセット「MasterRig 2」が入っています。バージョン13で大きく更新され、VocalChainなどのプラグインも加わりました。
音量の確認とDolby Atmos
音量(ラウドネス)を管理するための測定と解析の機能があります。Proにはスペクトル編集とバッチ処理があり、Dolby Atmosのマスタリング環境も用意されています。
こんな場面で役立ちます
- 歌ってみた用の複数の曲を並べて、音量とつなぎを整える
- スペクトルを見ながら、気になる音を直す
- 書き出す曲をまとめて処理する(バッチ処理)
項目ごとの評価
AIでの仕上げ:1点/5点
知識がなくても、AIが曲を聞いて整った音に仕上げてくれるかを見ています。
AIでの仕上げは限られていて、自分で設定する部分が多いです。
「AIでの仕上げ」を重視するなら、Ozone 12 Advanced、Ozone 12 Standard(5点)が向いています。
細かい調整:3点/5点
AIが作った結果を、自分で細かく作り込めるかを見ています。
多くのリアルタイムのプラグイン、オフライン処理、MasterRig 2、VST3プラグインの追加で直接処理できます。
配信前の確認:1点/5点
配信や書き出しの前に、音量や音質をチェックする機能があるかを見ています。
書き出し前のチェック機能は少なめです。
「配信前の確認」を重視するなら、Ozone 12 Advanced(5点)が向いています。
点数の付け方(マスタリングソフト)
| 項目 | 使う数値 | 5点 | 4点 | 3点 | 2点 | 1点 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| AIでの仕上げ | 知識がなくても整った音にできるか | 自動の仕上げに加え、参照曲との比較とボーカルのバランス調整がある | 自動の仕上げと、参照曲との比較かボーカルのバランス調整のどちらか | 自動の仕上げのみ | — | — |
| 細かい調整 | AIの結果を自分で作り込めるか | 15以上の処理モジュールをすべて直接操作でき、個別のプラグインとしても使える | 10以上の処理モジュールを直接操作できる | いくつかの処理を直接操作できる | アシスタントの結果を少ないつまみで調整するだけ | — |
| 配信前の確認 | 配信・書き出し前のチェック機能 | 配信用に圧縮した音の試聴・ディザー・処理の差分試聴がそろう | ディザーと差分試聴 | どちらか1つ | — | 公式ページに記載がない |
歌ってみたや自作曲を配信向けに仕上げるという目的に対して、どれだけ優れているかを項目ごとに1〜5点で決めています。点は上の表の条件に当てはめて付け、ランクを出す平均では「細かい調整」を2倍の重さで数えています。根拠はメーカー公式の情報です。音質やCPU負荷は実際に測っていないため点数には含めず、専門誌のレビューを記事の中で参考として紹介しています。価格は点数に含めません。iZotope Ozone 12の3つのエディションに加え、IK Multimedia・LANDR・Brainworx・Slate Digital・Steinbergの製品を比べています。メーカーや販売店の説明で確認できない機能は、ないものとして点数を付けています。 表の「OBS(配信)」は、配信ソフトOBS Studioで使えるVST2形式が公式ページに書かれているか(○)です。OBSはVST3形式に対応していません。点数には含めていません。
WaveLab Pro 13の対応環境と始め方
| 対応OS | Windows/Mac |
|---|---|
| プラグインの形式 | 単体アプリ(VST3プラグインを読み込める) |
| そのほか | 体験版あり(公式ページに「TRY FOR FREE」の表示) |
| OBS(配信) | 未確認 |
メーカー公式ページで2026年10月17日に確認しました。配信ソフトOBSでの使い方は「OBSでVST3プラグインを使うには?」で解説しています。
ほかのマスタリングソフトとの比較
見出しを押すと並べ替えできます。スマホでは表を横にスクロールできます。
| 製品 | ランク平均点 | AIでの仕上げ | 細かい調整 | 配信前の確認 | OBS(配信) | 価格(店・確認日) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| iZotopeOzone 12 Elements | C 2.3 | アシスタント | つまみのみ | 確認の機能は少なめ | ×(VST3のみ) | ¥9,580 [PB・10月26日確認] |
| iZotopeOzone 12 Standard | S 4.3 | 参照曲も比較 | 14モジュール | ディザー+差分 | ×(VST3のみ) | ¥38,170 [PB・10月26日確認] |
| iZotopeOzone 12 Advanced | S 5.0 | 参照曲も比較 | 20モジュール+個別 | コーデック試聴まで | ×(VST3のみ) | ¥86,970 [PB・10月26日確認] |
| IK MultimediaT-RackS 6 MAX | A 3.8 | 参照曲に合わせて自動 | 63モジュール・個別プラグイン | 確認の機能は少なめ | ×(VST3のみ) | ¥52,290 [PB・10月26日確認] |
| LANDRLANDR Mastering Plugin | C 2.5 | AI解析で自動 | EQ・ダイナミクスなど | メーターのみ | 未確認 | 記載なし |
| Brainworx(Plugin Alliance)bx_masterdesk | C 1.5 | AIなし | 少ないつまみ+プリセット | 確認の機能は少なめ | 未確認 | 記載なし |
| SteinbergWaveLab Pro 13 | C 2.0 | AIの記載なし | プラグイン+オフライン処理 | 音量の測定が中心 | 未確認 | 記載なし |
| SteinbergWaveLab Elements 13 | C 2.0 | AIの記載なし | プラグイン+MasterRig 2 | 音量の測定が中心 | 未確認 | 記載なし |
機能は2026年9月25日に各メーカーの公式サイトで確認。価格は購入ボタンの先の販売ページで確認してください。
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