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AMS Neveの「88M」を紹介します。メーカーと国内代理店の公式情報をもとに、何ができる製品か、どう使うか、どんな人に向くかをまとめました(点数評価は付けていません)。
Using the same transformer-balanced technology as Neve's flagship large-format 88RS, the 88M brings the legendary sound of AIR, Abbey Road and Capitol Studios into your home and portable studio setup.
—— AMS Neve公式サイトより(原文)
88Mはどんな製品?
88M は、AMS Neve の USB オーディオインターフェースです。2系統のマイクプリアンプを本体に持ち、ADATでデジタル入出力を足すと、最大10入力・10出力で使えます。大型コンソール 88RS 系統のプリアンプ回路を載せたデスクトップ機という位置づけです。
入力にはMarinair(マリネア)トランスが使われています。マイク、ライン、DIの各入力が、このトランスを通る構成です。公式は、2026年1月以降に作られた機体では、DAWから戻した信号もこのトランスと挿入ループ(インサート)に通せるようになったと説明しています。
モニターまわりは、2系統のTRSモニター出力、独立したヘッドホンアンプ、88RS風のモニターノブ(中央にクリック位置があり最大より12 dB下)を備えます。レイテンシーのない内蔵モニターも用意されています。
電源はUSB 3.0のバスパワーで、クラスコンプライアント(Mac は Core Audio、Windows は ASIO のドライバーが公式に用意)です。ハードウェアのインサートで外部機材を足せるなど、小さな卓上機でもアウトボード中心の制作に対応できる作りです。
Marinairトランス結合のマイクプリアンプ
88RSコンソールと同じ系統の88 Marinairトランス結合プリアンプを2基搭載します。マイク入力はゲイン範囲が+21〜68 dBと公式仕様にあります。
マイク/ライン/DIのコンボ入力
2つの入力は、マイク・ライン・DIに対応するコンボ入力です。DIのゲインは+13〜60 dBで、ギターやベースを直接つなぐ使い方もできます。
10入力/10出力+ADAT拡張
アナログ2入力に加え、ADATで8入力・8出力を足せます。外部のマイクプリを増設したり、追加のモニター出力を作る使い方ができます。
各チャンネルにバランス型インサート
2つのプリアンプそれぞれに、バランス型のインサート送り・戻りがあります。送りは常に有効なので、AD変換の前のアナログ信号を分岐して取り出すこともできます。
DAW信号を通す「ハードウェアインサート」
2026年1月以降の機体では、DAWの信号をプリアンプのトランスとインサート回路に通して戻せます。録音済みのトラックに、トランスの質感を後から足す使い方が想定されています。
独立ヘッドホンアンプと88R風モニターノブ
前面のTRSヘッドホン端子に独立したレベル調整があり、150Ωの負荷で最大+10 dBuを出力します。モニターノブは-12 dBにクリックがあり、基準の聴取レベルに合わせやすい設計です。
仕様
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 入力 | アナログ2(マイク/ライン/DI)、ADAT 8 |
| 出力 | TRSモニター2、TRSヘッドホン1、ADAT 8 |
| 接続 | USB 3.0 Type-B(バスパワー、クラスコンプライアント) |
| マイク入力インピーダンス | 1.5 kΩ(バランス) |
| マイクゲイン | +21〜68 dB |
| ライン入力ゲイン | -12〜+35 dB |
| DI入力ゲイン | +13〜60 dB |
| ヘッドルーム | +18 dBu(1 kHz、THD+N 0.5%未満) |
| THD+N | 代表値 0.008%(1 kHz) |
| 周波数特性 | ±0.1 dB 20 Hz〜20 kHz |
| 消費電流 | 900 mA未満 |
| 寸法 | 幅182 × 高さ76 × 奥行203 mm |
| 質量 | 1.675 kg |
入っているもの・動作環境
- 対応OS:Mac(Core Audio)、Windows(ASIOドライバー)
- クラスコンプライアント接続(Macはドライバー不要)
- Windows用USBオーディオドライバーは公式サイトで配布
使い方
- USB 3.0ケーブルで88MをパソコンのUSBポートにつなぎます。
- Windowsでは公式サイトからドライバーを入れます。
- DAWのオーディオ設定で88Mを入出力に選びます。
- マイクをXLR入力につなぎ、必要なら48Vファンタム電源をオンにします。
- ゲインを調整し、メーターで音割れしないことを確認します。
- モニタースピーカーを背面のTRS出力につなぎ、ヘッドホンは前面につなぎます。
- 外部機材を使うなら、インサートの送り・戻りにつなぎます。
ボーカル・アコースティック楽器の宅録
トランス結合のプリアンプで、マイクを使った歌や楽器の収録を考える場面に向くかもしれません。
外部コンプやEQを通した録音
各チャンネルのインサートに外部機材をつなぎ、アナログ処理を通して録りたい場面に合うかもしれません。
持ち運ぶポータブルな制作
USBバスパワーと堅牢な筐体は、出先の部屋やモバイルの制作環境に向くかもしれません。
プリアンプを増設するバンド収録
ADATで外部プリアンプを足せば、ドラムなど複数マイクの収録に拡張できるかもしれません。
こんな人におすすめ
- Neveのプリアンプ回路の系統を、デスクトップのインターフェースで使ってみたい方。
- 外部のアウトボードをインサートでつなぎたい方。
- 小型・USBバスパワーで持ち運べるインターフェースを探している方。
- マイクの本数が多くないが、ADATでいずれ拡張したい方。
使う前に知っておきたい点
- マイク入力は2系統です。ADATで増やせますが、増設するプリアンプは別売です。
- DAWデジタル入力(ハードウェアインサート機能)は2026年1月以降の生産分に搭載とされています。購入時は製造時期の確認が必要かもしれません。
- USB 3.0ポートからの電源供給で動作します(電流は900 mA未満)。
価格
価格は、公式ページでご確認ください。
公式ページには価格の表示がなく、販売店で確認する形です。
出典:ams-neve.com(2026-10-27確認)

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