Plugin AllianceのEQプラグイン「bx_digital V3」は、Mid/Side(真ん中と左右の音を分ける方式)で使えるEQの先駆けとして知られる、Brainworx(Plugin Alliance)の11バンドEQです。V3でダイナミックEQ(音が大きくなったときだけ効くEQ)、比例Qのフィルター、変えたバンドだけを聞くAuto-Soloが加わりました。
EQ(イコライザー)は、音の低い・高い成分の量を調整する道具です。こもった声をすっきりさせたり、耳に痛い音を抑えたりするのに使います。
この記事では、EQプラグイン15製品と比べて、目的に対してどれだけ優れているかを3つの項目で評価しています。根拠はメーカー公式の情報です。
※本記事はアフィリエイトプログラムを利用しています。価格・セールの情報は記事の確認日時点のもので、変動する場合があります。

- 仕様の最終確認日
- 2026/09/25
- 問題の帯域への対処
- ダイナミック
- 手早さ
- Auto-Solo
- ステレオ処理
- M/S+左右別
- 価格(店・確認日)
- ¥10,299 [PB・10月26日確認]
画像:Plugin Alliance公式サイトの製品画像より
結論
bx_digital V3は、EQプラグイン15製品の中でランクAです。ランクはS・A・B・Cの4段階で、Aは上から2番目にあたります。項目ごとの点数(5点満点)を平均すると3.8点です(目的にとって大事な1項目は、2倍の重みをつけた平均です)。
得意なこと
- 問題の帯域への対処(4点):気になる音だけを狙って抑える仕組みがあり、問題のある音をピンポイントで直しやすいです。
- ステレオ処理(4点):真ん中の歌と左右に広がる伴奏を分けて整えられます。
こんな方にオススメ:ミックスのまとめやマスタリングで、M/Sや低音のモノラル化まで細かく整えたい人。
bx_digital V3の主な特徴
真ん中と左右を分けて調整するM/S EQの草分け
Brainworxのbx_digitalは、市販のプラグインとして初めてのMid/Side(真ん中と左右の音を分ける)EQだと、公式ページで説明されています。11バンドのEQを、左右別・ステレオ・Mid/Sideのどれでも使えます。真ん中の歌やベースはそのままに、左右に広がる音だけを明るくする、といった調整が得意です。
低音をまとめるMono Maker
決めた高さより低い音をモノラル(真ん中)にまとめる機能です。低音が左右に広がっているとぼやけて聞こえやすいので、真ん中に集めることで締まった低音にできます。曲全体の仕上げ(マスタリング)でよく使う処理が、EQと同じ画面でできます。
音が出すぎたときだけ効くダイナミックEQ
バージョン3で、以前のディエッサーが、20Hz〜22kHzのどこでも使えるダイナミックEQに変わりました。ボーカルのサ行やシンバルの刺さり、アコースティックギターの低音がこもったときだけ抑える、といった使い方ができます。
低音・中高音のバランスを整えるShifterと、ソロ試聴
Bass ShifterとPresence Shifterは、となりの帯域を片方は上げてもう片方は下げることで、こもりや刺さりを防ぎながら音色を変えるつまみです。つまみを触ったときに、その変化だけを自動で聞かせるAuto-Solo/Auto-Listenもあり、EQで何が変わったのかを耳で確かめやすくなっています。
公式動画:Plugin Alliance公式YouTubeチャンネル「Introducing Brainworx bx_digital V3」(英語) YouTubeで見る
こんな場面で役立ちます
- 曲全体の仕上げで、低音を真ん中にまとめて締まりを出す
- 真ん中の歌はそのままに、左右に広がる伴奏やコーラスだけを明るくする
- ボーカルのサ行やシンバルの刺さりを、出たときだけ抑える
項目ごとの評価
問題の帯域への対処:4点/5点
こもった音や耳に痛い音など、気になる音だけを狙って直せるかを見ています。
ダイナミックEQのモジュール(組み合わせて使う個々の処理)で、20Hz〜22kHzの好きな帯域を圧縮・拡張できます。
手早さ:3点/5点
ちょうどいい設定に早くたどり着ける仕組み(自動の設定・お手本の音に合わせる機能など)があるかを見ています。
変えたバンドの音だけを自動で聞けるAuto-Solo・Auto-Listenがあります。自動のEQ設定はありません。
ステレオ処理:4点/5点
真ん中の音(歌など)と左右に広がる音を分けて調整できるかを見ています。
デュアルモノ(左右別)・ステレオ・M/Sのモードと、低音をモノラルにするMono Makerがあります。
点数の付け方(EQプラグイン)
| 項目 | 使う数値 | 5点 | 4点 | 3点 | 2点 | 1点 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 問題の帯域への対処 | こもり・耳に痛い音などを狙って抑える力 | ダイナミックEQに加え、帯域の中の特定の周波数だけに反応する処理がある | ダイナミックEQ(音量に応じてかかる)か、アタックと伸びる音を分けて処理できる | バンド数が多い、またはリニアフェイズなど処理の質を選べる静的なEQ | 少ないバンドの静的なEQ | — |
| 手早さ | 設定を速く決める仕組み | AIが音に合わせてバランスを自動で整え、トラック間のかぶりも減らせる | 自動のEQ設定かEQマッチに加え、ほかの補助がある | EQマッチなど、補助が1つある | アナライザー(音の見える化)のみ | 補助の記載がない |
| ステレオ処理 | 中央と左右の広がりなどを分けて処理できるか | M/S・左右別・サラウンドに対応 | M/Sに加えて、左右別かサラウンドに対応 | M/Sのみ | — | 公式ページに記載がない |
ミックスでボーカルやオケの音のバランスを整えるという目的に対して、どれだけ優れているかを項目ごとに1〜5点で決めています。点は上の表の条件に当てはめて付け、ランクを出す平均では「問題の帯域への対処」を2倍の重さで数えています。根拠はメーカー公式の情報です。音質やCPU負荷は実際に測っていないため点数には含めず、専門誌のレビューを記事の中で参考として紹介しています。価格は点数に含めません。メーカーや販売店の説明で確認できない機能は、ないものとして点数を付けています。 表の「OBS(配信)」は、配信ソフトOBS Studioで使えるVST2形式が公式ページに書かれているか(○)です。OBSはVST3形式に対応していません。点数には含めていません。
bx_digital V3の画面・イメージ

画像:Plugin Alliance公式サイトの製品画像より
bx_digital V3の対応環境と始め方
| 対応OS | Windows 10・11/Mac(macOS 13以降、Apple シリコン・Intel) |
|---|---|
| プラグインの形式 | VST2・VST3・AU・AAX |
| そのほか | トラック用の簡単な版(bx_digital V3 mix)も付属。Plugin Allianceのサブスクにも含まれる |
| 体験版 | 14日間の体験版あり |
| OBS(配信) | そのまま使えます(VST2の記載あり) |
メーカー公式ページで2026年9月27日に確認しました。配信ソフトOBSでの使い方は「OBSでVST3プラグインを使うには?」で解説しています。
ほかのEQプラグインとの比較
見出しを押すと並べ替えできます。スマホでは表を横にスクロールできます。
| 製品 | ランク平均点 | 問題の帯域への対処 | 手早さ | ステレオ処理 | 無料 | OBS(配信) | 価格(店・確認日) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FabFilterPro-Q 4 | S 4.5 | ダイナミック+スペクトル | EQマッチ+補助 | M/S+サラウンド | — | ○ | ¥34,680 [PB・10月26日確認] |
| soniblesmart:EQ 4 | A 4.0 | ダイナミック | AIで自動補正 | M/S | — | ○ | ¥22,480 [PB・10月26日確認] |
| MeldaProductionMEqualizer | B 2.8 | 6バンド | アナライザー | M/S・左右別・サラウンド | 無料 | ○ | 記載なし |
| MeldaProductionMAutoEqualizer | A 3.8 | リニアフェイズ | 自動EQ+マッチ | M/S・左右別・サラウンド | — | ○ | ¥28,760 [PB・10月26日確認] |
| EventideSplitEQ | A 3.5 | アタック/響き分離 | アナライザー | L/R+M/S | — | ○ | ¥25,300 [PB・10月26日確認] |
| Slate DigitalInfinity EQ 2 | A 3.5 | ダイナミック | アナライザー | M/S+L/R | — | ○ | ¥25,970 [PB・10月26日確認] |
| Tokyo Dawn RecordsTDR Nova | A 3.5 | ダイナミック | アナライザー | M/S+左右別 | 無料 | ○ | 記載なし |
| Universal AudioPultec Passive EQ Collection | C 1.5 | 少ないバンド | 記載なし | 記載なし | — | ×(VST3のみ) | ¥6,815(セール中、通常¥25,970) [PB・10月26日確認] |
| WavesF6 | B 3.0 | ダイナミック | 記載なし | M/S | — | △(Waves公式のStudioRack経由) | ¥6,958(セール中、通常¥25,970) [PB・10月26日確認] |
| Plugin Alliancebx_digital V3 | A 3.8 | ダイナミック | Auto-Solo | M/S+左右別 | — | ○ | ¥10,299 [PB・10月26日確認] |
| Tokyo Dawn RecordsSlickEQ | C 2.3 | 3バンド | オートゲイン | M/S | 無料 | ○ | 記載なし |
| DMG AudioEQuilibrium | A 3.5 | 32バンド+リニアフェイズ | アナライザー+Autolisten | M/S・左右別・サラウンド | — | ○ | 記載なし |
| SoundtheoryGullfoss | B 2.8 | 自動で音の山谷を調整 | 自動EQ+サイドチェイン | 記載なし | — | ○ | $199 [公式・10月26日確認] |
| SonnoxOxford EQ | C 1.5 | 5バンド | 記載なし | 記載なし | — | ×(VST3のみ) | $279.99 [公式・10月26日確認] |
| SonnoxOxford Dynamic EQ | C 2.5 | ダイナミック | 記載なし | 記載なし | — | ×(VST3のみ) | $279.99 [公式・10月26日確認] |
機能は2026年9月25日に各メーカーの公式サイトで確認。価格は購入ボタンの先の販売ページで確認してください。
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