FLUX::「Alchemist」とは?特徴・使い方・おすすめの人

※本記事はアフィリエイトプログラムを利用している場合があります。価格は確認日時点のもので、変動する場合があります。

FLUX::の「Alchemist」を紹介します。メーカーと国内代理店の公式情報をもとに、何ができる製品か、どう使うか、どんな人に向くかをまとめました(点数評価は付けていません)。

Alchemist is the ultimate dynamic processing tool providing full control over the processing.

—— FLUX::公式サイトより(原文)

目次

Alchemistはどんな製品?

Alchemistは、最大5バンドのマルチバンド・ダイナミクス処理ができるプラグインです。各バンドにコンプレッサー、デ・コンプレッサー、エキスパンダー、デ・エキスパンダー、トランジェントデザイナー(BitterSweet)、M/Sワイズコントロールが入っていて、1つのプラグインで多くの処理を組み立てられます。

公式ページでは、単純なコンプレッションから、より進んだデ・エキスパンション、アナログ機の質感のエミュレーション、潰れたミックスからのトランジェント回復、マルチバンドのパラレル・コンプレッションまで対応できる道具として紹介されています。

単一のブロードバンド処理としても、フルのマルチバンドとしても動作し、帯域の分割にはIIR型のクロスオーバーが使われます。スロープは18 dB/oct〜54 dB/octから選べ、コーナー周波数も可変です。

FLUX::のPureシリーズに通じる考え方で、Level Independent Detection(信号レベルではなくダイナミックレンジを基準に検出する仕組み)なども使えます。ミックスやマスタリングで、難しいダイナミクスを扱う場面が想定されています。

5バンドそれぞれに完全なダイナミクス部

各バンドにコンプレッサー、デ・コンプレッサー、エキスパンダー、デ・エキスパンダー、BitterSweet、M/Sコントロールが入ります。帯域ごとに別々の処理をかけたいときに使えるかもしれません。

IIRクロスオーバー(18〜54 dB/oct)

帯域の分割に使うクロスオーバーのスロープを選べます。切れ目の急さを素材に合わせて変えられます。

検出モードとエンベロープ

8種類の検出モードがあり、ヴィンテージ機材に着想を得たFeed Backwardモードも含まれます。Attack・Hold・ReleaseはManual/Auto/Advancedのリリースモードで調整します。

ゼロ・アタック(Auto Delay)

アタック時間に相当する遅延を信号に入れ、アタックタイムをゼロにして処理できます。

Dynamic FactorとDynamic Velocity

抽出したリアルタイムのダイナミクス情報を増減するFactorと、その変化の速さを決めるVelocityがあります。

パラレル処理とリミッター

Dry/Wetでパラレル・ダイナミクスが組め、出力にはピークを丸める離散リミッターもあります。入出力ゲインは±48 dBです。

最大16チャンネルとA/Bモーフィング

マルチチャンネル処理に対応し、チャンネルごとに処理を外せます。A/B設定を滑らかに混ぜるモーフィングスライダーも使えます。

仕様

項目内容
種類マルチバンド・ダイナミクス
バンド数最大5
クロスオーバーIIR、18〜54 dB/oct、周波数可変
入出力ゲイン±48 dB
チャンネル数最大16
検出モード8種類
プラグイン形式VST、AU、AAX Native(公式の対応表示による)
対応OSWindows 10/11(64bit)、macOS 10.14.6 Mojave以降(Apple Silicon M1〜M3対応)。使用にはiLok.comのアカウントが必要(iLok USBキーは不要)

入っているもの・動作環境

  • Alchemist本体(5バンド・ダイナミクス)
  • 各バンドのコンプレッサー/デ・コンプレッサー/エキスパンダー/デ・エキスパンダー
  • BitterSweetトランジェントデザイナー
  • M/Sワイズコントロール
  • 離散ピークリミッター
  • 動作環境:Windows 10/11(64bit)、macOS 10.14.6 Mojave以降(Apple Silicon M1〜M3対応)。使用にはiLok.comのアカウントが必要(iLok USBキーは不要)
  • AとBの2つのプリセット/パラメーター枠と、その間を行き来するモーフィングスライダー(ホストのオートメーション対応)
  • Open Sound Control(OSC)に対応
  • ショップには30日間の無料トライアルの案内があります

使い方

  1. トラックまたはマスターバスにAlchemistを挿す。
  2. 最初は1バンド(ブロードバンド)で動かし、基本の挙動を確認する。
  3. 必要に応じてバンド数を増やし、クロスオーバー周波数とスロープを設定する。
  4. 各バンドでコンプレッサーなどの処理を選び、Threshold・Ratioを調整する。
  5. Attack・Hold・Releaseと検出モードを素材に合わせる。
  6. トランジェントを戻したいバンドでBitterSweetを使う。
  7. Dry/Wetで原音とのバランスをとり、パラレル処理にする。
  8. 最後に出力ゲインとリミッターを調整し、A/Bで比較する。

マスタリング

帯域ごとにダイナミクスを整える使い方が考えられます。

潰れたミックスの修復

トランジェントを戻す処理を試せるかもしれません。

ドラムバスやミックスバス

パラレルのマルチバンド・コンプレッションで厚みを足す使い方が考えられます。

ポストプロダクション

セリフや音楽のダイナミクスを整える用途で検討できるかもしれません。

こんな人におすすめ

  • マルチバンドで細かくダイナミクスを扱いたい人
  • マスタリングを自分で行う人
  • トランジェントの扱いも1つのプラグインで済ませたい人
  • 動作を細かく追い込みたい人

使う前に知っておきたい点

  • 使用にはiLok.comのユーザーアカウントが必要です(iLok USBキーは不要)。
  • Windowsは64bitのみ、グラフィックはOpenGL 2.0に対応したものが必要です。USB接続のディスプレイは非対応と公式の仕様に書かれています。
  • FLUX::の通常ライセンスにはVS3(Pyramix/Ovation用)は含まれず、Merging Technologiesから別途入手する形です。
  • 機能が多いため、最初はバンド数を絞って使い始めるのがよいかもしれません。
  • サブスクのAll Plugins PackとComplete Packにも含まれます。

似た製品との違い

どちらがよいかは決めず、公式ページの数字を並べています。

FLUX:: Solera

Alchemistは最大5バンドのマルチバンドで価格199ドル、最大16チャンネル。Soleraはフルバンドで4つの処理(コンプレッサー、エキスパンダー、デ・コンプレッサー、デ・エキスパンダー)を並列に動かすタイプで、価格149ドル、最大8チャンネルです。

価格

$199(FLUX::公式サイト、2026-10-27確認)。地域やキャンペーンで変わることがあるため、購入前に公式ページで確かめてください。

サブスクのAll Plugins PackやComplete Packにも含まれます。

FLUX::の製品ページでAlchemistを見る

出典:flux.audio shop.flux.audio(2026-10-27確認)

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次